① 型彫り
ふろしきの図案を基に、色や線、柄の表現ごとに型紙を制作します。型友禅のふろしきでは一枚につき、だいたい20~30枚前後の型が使用されています。
① 型彫り
ふろしきの図案を基に、色や線、柄の表現ごとに型紙を制作します。型友禅のふろしきでは一枚につき、だいたい20~30枚前後の型が使用されています。
② 地張り
「友禅板(なせん台)」に白生地を張り付ける作業です。
染め上がり時に柄がずれたり、いびつにならないよう、白生地の緯糸(ぬきいと=よこいと)の目が板に対して直角になるように注意しながら張り付けます。
単純そうに見えますが、生地の少しのズレが後の工程の模様表現に狂いをもたらすため、細心の注意が必要とされます。
③ 糊置き〜糸目
白く細い線描になる部分を糸目といいます。糸目を表現するために染料が入らないよう防染糊を置く工程です。型友禅の場合は生地の上に型紙を置き、その上から防染糊を駒ベラでのばすことで型の彫り口の形に糊を置くことが出来ます。
④ 糊置き〜金彩(きんさい)
金は顔料なので染料のように繊維と結合しません。そのため、金彩を行う場合は金粉を糊に混ぜて金泥にし、生地の上に金を固着させます。型友禅では型を置いて、駒ベラなどを用いて金泥をのばして金彩を施します。
⑤ 摺り(すり)
摺り込み捺染(すりこみなっせん)のこと。生地の上に「摺り型(すりがた)」を置き、その上から丸刷毛で染料を摺り込み、柄を染め出します。ぼかし部分を濃色で表現しているこのふろしきは、薄い地色よりも先に濃いぼかし部分をを摺り込みます。
⑥ 色糊置き(いろのりおき)
摺りを行った上から色が薄い部分を駒篦(こまべら)で伸ばして色糊(染料と糊を混ぜ粘性を持たせたもの)を置きます。
⑦ 揚げ板(あげいた)
染色工程がひとつ終われば友禅板を頭上の棚に収納し、また生地を張った別の板を降ろしてきて作業を行います。こうすることで、染料や糊などが乾いていない状態でも、棚の上で乾燥させている間に取り替えた友禅板に同じ作業を行うことができます。ひとつの工程を連続して一定枚数こなすことは染工場の効率化にもつながります。狭い場所でも効率よく作業が出来るため、古くからの染色工場はこの「揚げ板」方式を多く採っていました。揚げ板ではなく板を回転させる工場などもあり、染色工場が独自で品質と効率を追求して、工夫しながらものづくりに取り組んでいるところが興味深いところです。
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