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写真/竹村昭彦

第18回展示「街角のふろしき写真展1972-1982」

平成17年9月1日(木)〜12月16日(金)

1971年、消費者保護の立場から、風呂敷問屋では風呂敷の品質管理基準を設定する必要に迫られました。JIS−L(日本工業規格−繊維)にも風呂敷の品質に関する基準値はなく、弊社ではまず自社商品の検査による品質確認と、消費者の使用状況を調査することになりました。この調査方法の一つとして、街角で風呂敷を用いて生活する人々の写真を撮り、これを参考にして生地強力や染色堅牢度などに関する風呂敷の性能範囲を探り、風呂敷の内容物の形態・容量・重量・風呂敷のサイズ・染織技法、そして運搬や包結の方法などを写真で理解し、慾をいえば風呂敷を使用する人達の年代・職業・性別・生活環境なども記録出来れば商品制作や品質改良面でも役立つものになると考えました。友人や写真店にも協力を要請して街角の風呂敷を撮ろうとしましたが、この頃既に風呂敷は紙袋やショッピングバッグ、レジ袋あるいは鞄に取ってかわり、風呂敷による人力運搬は非常に少なくなって被写体を探す苦労ばかりが先行することになりました。品質管理基準の設定は1972年に完了しましたが、風呂敷風俗を記録として残す必要を感じ、以後1982年まで10年間に亘り風呂敷のある生活を撮り続けました。風呂敷が人々に使われる当時の必要性は次のようなものでした。

● 人力運搬である
● 内容物の容積が往路と帰路で変化する
● 昔から風呂敷を扱い慣れた人で、袋や鞄などは不便で気恥ずかしいと思う心理的要因がある
● 内容物の出し入れが多く、総轄・収納を繰り返す(学者・教師・弁護士・裁判官・呉服屋・行商人)
● 市販の鞄・袋物などに収納不可能な大きな品物や、変形物の運搬である(飛脚便・寝具・古美術・行商人が運ぶ呉服・食品・薬など)
● 慶弔時の儀礼習慣にもとづいて用いる(金封包や進物品の運搬など)
● 生活の布として常に携帯品的取扱いをする(遊楽・旅行時の備品)

ちなみに昭和51年(1976年)刊の『繊維白書』によれば、「昭和50年度(1975年)の風呂敷総生産高は一億枚で小売平均単価は400円、風呂敷小売市場は400億円」とあり、総生産数の6割がナイロン素材を中心とする婚礼引出物用の風呂敷で、約6000万枚と推定されました。昭和50年の婚礼数は120万組で、この内紙袋を使用する引出物が5割、風呂敷使用が5割の60万組と推定すると1組あたり約100枚の風呂敷が消費されたことになります。この時期、風呂敷といえばナイロンデシン浸染ぼかしをイメージする程までに販売されたのです。この展示写真は、喜怒哀楽、人さまざまに展開される風呂敷の生活記録です。

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